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- [[日本語]]
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- 第Ⅳ部 生産性の高いチームを育てる
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- [[第21章 全体は部分の和より大なり]]
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- [[第22章 ブラックチームの伝説]]
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- [[第23章 チーム殺し、7つの秘訣]]
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- [[第24章 続、チーム殺し]]
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- [[第25章 競争]]
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- [[第26章 スパゲティーディナーの効果]]
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- [[第27章 裃を脱ぐ]]
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- [[第28章 チーム形成の不思議な化学反応]]
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## 第23章 チーム殺し、7つの秘訣(pp.161-169)
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- **チーム殺し**:チーム形成を妨げプロジェクトを崩壊させる方法を通して、チームを育てる方法を考える
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- 守りのマネジメント
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- 官僚主義
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- 作業場所の分散
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- 時間の分断
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- 製品の品質削減
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- はったりの納期
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- チーム解体の方針
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### 守りのマネジメント
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- マネージャーと違ったやり方で仕事を進められ、ミスしてもよい権利があって初めて部下は自主性や自由を持つ
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- マネージャーの判断を挟まないと仕事ができないようになれば、チームの結束を阻害する
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### 官僚主義
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- 機会的にドキュメントを作る**ペーパーワーク**(書類仕事)は官僚主義であり、守りのマネジメントの一種
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- 官僚主義はチーム形成を阻害する
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- 成功したいマネージャーは部下にペーパーワークをさせない
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→ ペーパーワークという言葉が目立つので分かりにくいが、主題は官僚主義であり、ペーパーワークは官僚主義の象徴と考えればよい。
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#### 筆者より:官僚主義について補足
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『ピープルウエア』では官僚主義がチーム形成を阻害する理由が十分に説明されていないと思うので補足すると、官僚主義とは次のようなものです。
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- 手続きや規則が重視されます。これが必要以上の「野暮」な仕事を増やし、仕事の効率を低下させるおそれがあります。
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- 新しいアイデアやアプローチの導入が難しくなり、創造性や柔軟性を発揮することが難しくなります。
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- 組織の厳格な階層構造により、個人の能力やアイデアの発揮を難しくします。
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- 役割と責任の分担が明確であり、個人の貢献や専門性を活かせない状況により、組織全体の能力が制限されることがあります。
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否定的な項目を並べましたが、官僚主義そのものが悪いものなのではなく、個人の創造性を必要とする知的労働と明らかに相性の悪い特徴を持っているのは確かです。著者は官僚主義の特性を読者が承知しているとした上で、具体的な説明を欠いたのでしょう。
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### 作業場所の分散
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- チーム形成に必要な日常会話や交流を深める機会が失われる
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- 隣に異なる作業をしている作業者いれば騒音と中断の発生源になってしまうが、同じチームなら同時に静かにすることも多い
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### 時間の細分化
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- 人が覚えていられる他人とのやり取りの流れには限りがある
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- チーム内の相互作用は排他的であり、複数の結束したチームに同時に身を置くことはできない
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- 同時に身を置いたチームが固く結束することはない
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>一人の人間に割り当てる仕事は同時に一つだけだと言うだけで、時間の細分化はかなり緩和できるし、チームが結束するチャンスを与えられる
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### 製品の品質削減
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- 製品のコスト(時間)を削減し、自分の能力以下の製品作りを強制されたプログラマーは、自負や喜びを傷付けられる
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- 品質削減はチームの一体感を破壊し、共同で製品を完成させる意識がなくなる
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### はったりの納期
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- マネージャーがとても完成できない**はったりの**納期を伝えると、メンバーは納期を絶対だと考え、成功しない仕事に対する意欲がなえてしまう
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- 脅迫しないと部下が仕事をしないと考えているマネージャーの元では、チームの結束は期待できない
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### チーム解体の方針
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- チームから人を引き剥がすようなことをすればチームは破壊される
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- 企業はチームに冷たかった
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- マネージャーに自信がないから(第22章)
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- 経営陣がチームに低い関心しか持たないから
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- マネージャーとチーム
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- マネージャーレベルで結束したチームはあり得ない
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- マネージャーは部下の一時的な同僚としてでのみ、チームに受け入れられる
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- ほとんどの会社は、チーム殺しになってしまうように行動してしまう |